やひろ・著

 

『雨が好き』

 

 

 

僕は雨が好き。

 

だって人があんまりいないから。

 

見られるのは好きじゃないんだ。

 

でもなぜだか目立つような服を着て、目立つようなところにいるんだなぁ。

 

 

僕は雨が好き。

 

だってまわりの空気がきれいだから。

 

しっとりしてて気持ちがいいから。

 

でもなぜだかちょっと悲しくなるときもあるんだなぁ。

 

 

僕は雨が好き。

 

ゴミがキレイに洗われていくようだから。

 

昨日まで食べ物が付着していたトレイやお菓子の袋、

 

ピカピカになってて面白いから。

 

でもなぜだかゴミらしくないんだなぁ。

 

 

僕は雨が好き。

 

いつも入れないようなところに

 

こうして隠れることが出来るから。

 

傘のかわりにカバンを頭に乗せて走る人。

 

傘をちゃんと持ってるのに二人で一つの傘に入る恋人たち。

 

涙を隠すためにわざと傘もささずに濡れる女の人。

 

雨なんてまったく気にしないかのように走るランナー。

 

こうしていろんな人を観察することが出来るから。

 

でもなぜだか雨が早くやまないかと思うんだなぁ。

 

 

雨がやんだら新しく何かが始まるような気がするから。

 

そしてまた雨が降るのが楽しみになるから。

 

だからやっぱり僕は

 

雨が好き。