オススメ映画

2010年6月27日 (日)

映画『さんかく』で監督を務めた吉田監督ヘインタビュー!!

6月26日(土)からいよいよ公開された映画『さんかく』。登場人物は全員、何かが欠落している。例えばそれは、彼女の妹の気まぐれを“自分が特別な存在である”サインと勘違いしてしまう釣り具店で働くフリーター。もしくは、彼氏からの別れ話をきっかけに、彼への愛情を間違った方法で表現してしまう化粧品販売員。双方とも、勝手な思い込みで自らを窮地に追いやってしまう、“マル”でも“バツ”でもなく、“さんかく”な人間達。それなのに、本作で登場する人々に愛らしさを感じてしまうのはなぜだろう。監督・脚本・照明を務めた吉田恵輔に制作秘話を聞いた。

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2009年9月29日 (火)

映画『のんちゃんのり弁』 初日舞台挨拶レポート


最新号「プラスアクト11月号」にて作品特集させて頂いた『のんちゃんのり弁』が遂に公開されました! 初日の9月26日(土)、有楽町スバル座にて行われた舞台挨拶のレポートをお伝えさせて頂きます。登壇者のコメントや、『のんちゃんのり弁』のタイトルにちなんで作られた「のんちゃんのり弁 祝・大ヒット!」という“海苔看板”の登場など、満席になった会場を大いに湧かせてくれました。



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映画『のんちゃんのり弁』は、31歳子持ちの永井小巻が、愛娘“のんちゃん”こと乃里子を連れ、ダメ亭主・範朋の元を飛び出し、お弁当作りで人生の再スタートをきる姿を描いたハートフル・ムービー。主演の小西真奈美を始め、岡田義徳、村上淳、佐々木りお、山口紗弥加、監督・緒方明、スネオヘアーという豪華な面々が登壇しました。「この作品を選んで頂いてありがとうございます。無事、初日を迎えられ嬉しいです」という監督・緒方明の、会場に来てくれた方々への感謝を伝える言葉から舞台挨拶は始まりました。


主人公・小巻役で初めて母親役に挑戦した小西が監督の後に続きます。「足を運んで下さってありがとうございます。撮影中は本当に大変でしたが、皆一丸となって作っていたので、大好きなこの作品を今日手放さなければならないかと思うと、なんだか寂しいです。これから皆様が『のんちゃんのり弁』を温かく育てて頂けると幸いです。今、改めて撮影時のエピソードを思い出すと、(その頃の皆を)抱きしめたくなっちゃいます」と、こみ上げてくる嬉しさをそのまま表現。また、小巻の旦那・範朋役を演じた岡田義徳も「この作品の撮影現場は、物凄くチームワークが良かったです。出来上がった映像を観て、あ~、本当にいい作品になったと思いました」とコメントし、本作への愛情を伝えていました。


範朋とは対照的な役柄である、小巻がかつて淡い恋心を抱いた元同級生の建夫役に、監督から“葉っぱのように演じてほしい”と要望を受けた村上淳。建夫と自身でリンクする部分があるか尋ねられると、「建夫は草食男子と言われたりもしますが、僕は彼によく似ていて、いい子なんです」と会場から笑いを引き出していました。その雰囲気に飲まれず、“のんちゃん”を演じる佐々木りおも、久し振りに再開出来た共演者達に「皆元気で本当によかったです」と可愛らしいコメントで温まっていた会場をより一層賑やかなものにしていました。この日、映画の撮影秘話として、佐々木が成長過程を出すため幼稚園役の間ずっと“差し歯”で撮影に臨んでいたことが判明。舞台上で微笑む彼女の笑顔には、綺麗に生えそろった小さな白い歯が輝き、大人顔負けの女優の面持ちを見せてくれました。


「この撮影は、思い出したくないくらい、つらくてつらくて、泣きながら演じました」と山口紗弥加。そうは言いながらも、「出来上がった作品を観た時に、演じきれてよかったと思いました。監督、愛のムチをありがとうございます」と、本作に参加出来たことを心から喜んでいるようでした。そして、オオトリ、スネオヘアーに話が振られると、「いや~、僕の役も本当につらくて!!」と一言。すかさず、登壇者達から「出てないから!」と素早いツッコミが入って、客席は大盛り上がり。「僕は、エンディング曲を作らせて頂きましたが、最後の一番いいところを頂いた感じがして、本当にありがとうございます。ご馳走様でした」とお弁当にちなんだ言葉で挨拶を締めくくりました。


司会者から「今日の男性陣の中で、誰にお弁当を作ってあげたいか?」と聞かれた小西は、悩みながらも「他の方には食べてもらっているので、スネオヘアーさんに初めてののり弁を!」と、亭主役の岡田と初恋の相手役だった村上を振り切っての返答。すると、スネオヘアーは「じゃあ、週末のいつものところで待ってる!」と意味深な言葉で、更に会場を湧かせました。最後に、「ふらっと観に来て、“お弁当作ろうかなー”とか、映画を観る前か後に、ちょっとでも変わってもらえると嬉しいです」という監督の願いが込められたコメントに会場中から拍手に包まれ、終始、賑やかだった舞台挨拶が終了しました。


舞台挨拶の途中、愛娘“のんちゃん”との久々の再開を喜んで、岡田が本音をポロリ。「最初は、僕が触れるだけでりおちゃんが泣き出してしまったので悩みました…」。すると、佐々木は愛嬌たっぷりに「ごめんね」と返し、小西が「乙女ゴコロだよね」と母親の顔で優しくフォローを入れていました。その一連の様子はまるで本編で観られるワンシーンのようで、とても印象的でした。そんな小西真奈美の優しい一面も伺える『のんちゃんのり弁』。観ると元気が湧いてくる小巻の姿を是非、劇場でご覧下さい。




『のんちゃんのり弁』
監督/緒方明
出演/小西真奈美  岡田義徳  村上淳 佐々木りお(子役)  山口紗弥加   岸部一徳/倍賞美津子 ほか
主題歌/「ロデオ」スネオヘアー(EPICレコードジャパン)
原作/入江喜和 『新装版 のんちゃんのり弁』上・下 (モーニングKCDX・講談社刊)
脚本/鈴木卓爾 緒方明
配給/キノフィルムズ
永井小巻(小西真奈美)は、下町育ちの31歳。真っ直ぐで強がりで、思い切りのよさは天下一品。ある日、ダメ亭主・範朋(岡田義徳)に愛想を尽かし、娘のんちゃん(佐々木りお)を連れ、実家の京島に出戻った。心機一転、仕事の面接を受けまくるが、キャリアも資格もない小巻に社会は厳しく、日々の生活は苦しくなるばかり。そんな小巻の唯一の才能はお弁当作りだった。娘のために作ったのり弁が幼稚園で評判を呼び、そして遂には、安くて美味しいお弁当屋を開くことを決意する! 目標に向かって奮闘していく小巻だが、現実はそう上手くはいかず…。果たして小巻はお弁当屋をオープンし、人生の再スタートをきれるのか?
http://www.noriben.com
現在、有楽町スバル座他全国ロードショー中!

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2009年5月18日 (月)

『鈍獣』初日舞台挨拶レポート

 

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+act.の連載でおなじみの映像クリエイター・細野ひで晃さんが初メガホンを取った『鈍獣』。516日(土)、本作が公開初日を迎え、細野ひで晃監督はじめ、脚本の宮藤官九郎さん、浅野忠信さん、北村一輝さん、ユースケ・サンタマリアさん、南野陽子さん、佐津川愛美さん、ジェロさんが集結し、上映後に舞台挨拶を行いました。

 

本作は、岸田國士戯曲賞に輝いた宮藤官九郎さんによる伝説の舞台を映画化した、ブラックユーモアとサスペンス溢れるドラマ。

 

初監督となる細野監督は、「感無量の一言。ちょうど5年前に舞台を拝見して、そこから豪華なキャスト、素晴らしい脚本家が集まって映画を作れたことに幸せいっぱいです」と初日を迎えた喜びを語りました。また、今回映画用に脚本を書き直した宮藤官九郎さんも、「舞台も映画も大筋は変わっていないんですが、観終わった後の気持ちが違う。舞台は元々ホラーで後味が悪いのに、今日の皆さんの表情を見るとニコニコしていらっしゃるので、非常に良かったです。なんだか爽やかな気持ちになりました」と満足げの様子。

 

続いてはキャスト陣の挨拶。まずは、奇抜な衣裳に超個性的な性格の凸やんを演じた浅野忠信さんから。司会者に「今日は映画とは違った雰囲気ですが…」と聞かれると、少し笑いながら「今どういうテンションで立てばいいのか実はよく分からないんです。“もう、おしまい?”って言うフレーズを期待されてるような気がしてしまうんですよ(笑)。改めて、凸やんというとんでもない役をやったんだと実感しています」と戸惑いを見せつつも、凸やんというキャラクターを楽しく演じたようでした。

 

次は、凸やんの幼馴染でホストを経営する江田役の北村一輝さん。撮影時に盛り上がった話題を聞かれると、「それは言えないでしょ」と一言。すかさずユースケ・サンタマリアさんが、「男同士の話で言えないといったらアレしかないでしょ~」と突っ込みを入れ、会場を沸かせました。お気に入りのシーンについては「アニメのシーンですね。自分の役の子供時代がアニメになっているなんて想像出来なかったので、写メを撮りたかったですね(笑)」と笑顔で語ってくれました。

 

続いては、舞台挨拶冒頭から「メケメケ体操でおなじみのユースケ・サンタマリアです」とジョークを連発させていたユースケ・サンタマリアさん。お気に入りシーンは「やっぱり(真木)よう子ちゃんの胸を揉むシーン」とのこと。どうやら脚本の宮藤さんが監督を務めた『少年メリケンサック』でも、女優の胸を揉むシーンがあったようで、「あぁ、官九郎さんは僕に胸を揉ませたいんだと。2連チャンで胸を揉む機会なんて滅多にないので非常に光栄でした(笑)」とご満悦の様子。

 

さらに、江田一筋のクラブママを演じた南野陽子さんは、「緊張が解けるまで時間がかかりましたが、楽しく出来ました。衣裳が素敵で可愛くて、いろんな格好をしたくて芸能界に入ったので、ノリノリでやらせていただきました」。ブリっ子ホステス・ノラ役の佐津川愛美さんは、「こんなにキャラの濃い役は初めてでしたが、不安はなかったです。撮影に入って衣裳を着るとノラちゃんワールドが出来るんです。他にもセットの造りや色使いも凄くて、現実の世界じゃなくお話の世界にいる感じで、とても楽しみながら出来ました」と、それぞれの役を楽しんだようでした。

 

初めての演技に挑戦したジェロさんは、「不安もあったんですが、とても勉強になりました。是非また挑戦したいです」と俳優業に意欲を見せ、手ごたえを感じた様子。「共演者からのアドバイスは…いただいてないですね」との発言には、思わず「僕たちが冷たい人みたいじゃないですか(笑)」とユースケさん。

 

そして、出産を終えたばかりの真木よう子さんは、本日の舞台挨拶は欠席するも「今まで演じたことのない役柄に戸惑い最初は不安でしたが、皆さんに助けていただいて、最後は楽しく演じることが出来ました。『鈍獣』は観る人で感じ方が違う作品になっているので、それぞれで面白さを感じてくれたらと思います」とメッセージを寄せていました。

 

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最後は真木さんの等身大パネルに巨大クラッカーも登場し、本作のヒットを祈願。笑いの耐えない、華やかな舞台挨拶となりました。スピーディーな展開で繰り広げられる、笑いあり、ラストはほろりと心に染みる感動ありの『鈍獣』ワールドを、是非劇場でお楽しみください!

 

 

 

『鈍獣』

監督/細野ひで晃

出演/浅野忠信、北村一輝、ユースケ・サンタマリア、真木よう子、南野陽子、佐津川愛美、ジェロ ほか

配給/ギャガ・コミュニケーションズ

 

雑誌編集者の静由起子(真木よう子)は、小説家・凸川隆二(浅野忠信)を探すため、ホストクラブ「スーパーヘビー」を訪れる。凸川は、連載小説「鈍獣」で明多川賞にノミネートされたにも拘らず行方不明になっていたのだ。そんな静を出迎えたのは、ホスト経営者でオンリーワンホストの江田(北村一輝)、無能な警官の岡本(ユースケ・サンタマリア)、クラブのママで江田の愛人・順子(南野陽子)、ブリっ子ホステスのノラ(佐津川愛美)だった。彼らに聞き込みを始めた静は、とんでもない事実を知ることになる…。

 

シネクイントほか全国公開中

http://donju.gyao.jp/

(c)2009『鈍獣』製作委員会

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2008年7月10日 (木)

『純喫茶磯辺』初日舞台挨拶

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「+act.」16号で総力特集を組ませていただいた『純喫茶磯辺』。本作は、諦めていた人生を再スタートさせるダメ親父と、そんな父親に呆れながらも応援する娘のひと夏を描いたハートフル・コメディーだ。
7月5日(土)、この夏イチ押しの映画『純喫茶磯辺』が公開初日を迎え、新宿テアトルで舞台挨拶が行われた。残念ながら、主演の宮迫博之はスケジュールの都合上、登壇出来なかったが、吉田恵輔監督、仲里依紗、麻生久美子、和田宏、斎藤洋介、ミッキー・カーチスと豪華な面々が勢揃いした。

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2007年11月 8日 (木)

知っておいてほしい真実:『明日への遺言』

1028日(日)に幕を閉じた東京国際映画祭に、特別招待作品として上映された『明日への遺言』。第二次世界大戦でB級戦犯として処刑された実在した人物・岡田資中将の生き方を通して、戦争の愚かさと平和の尊さを教えてくれる作品になっている。

1027日(土)渋谷のBunkamuraオーチャードホールで特別上映されたあと、小泉堯史監督、フレッド・マックイーン、藤田まこと、富司純子、ロバート・レッサー、リチャード・ニールがステージに登場した。

   

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まずは主演の岡田中将を演じた藤田まことが、台風の影響により風雨の強い生憎の天気にも関わらず、客席を埋めてくれたお客さんに向かい「年を重ねるごとに少しずつ大きな役を頂戴出来るようになりました」と謙虚に挨拶を始めたが、「今まで色んな役を演じてまいりました。その都度何十枚、何百枚と監督さんからレッドカードをつきつけられ、その数を合わせたらちょうどレッドカーペットになりました」と会場を笑いに包むことも忘れなかった。

岡田中将の妻・温子を演じた富司純子は「小泉監督をはじめ、素晴らしいスタッフ、そして藤田さん、外国からも見えた素晴らしい俳優さんの映画に参加させて頂いたことを感謝しております」と出演出来たことに対する感謝の気持ちを表した。

また今回、東京国際映画祭のために来日した3人のうち、名優・スティーブ・マックイーンの息子フレッド・マックイーンは「ここにいる素晴らしい監督、藤田さん、富司さんは日本にとって国宝といってもいい」と一緒に仕事をした3人を褒め称えた。

日米の俳優をひとつにまとめあげた小泉監督は「最初に岡田さんの奥さんに手紙を書いてから15年。非常に難しい素材だったのですが、プロデユーサーの原さんとアスミックのみなさんの力があって初めてこの映画が出来ました」と感謝の気持ちを述べたあと、「テレビなどの応援団の少ない映画ですので、いいところを見つけて“よかったよ”と多くの人に言って頂ければと思います」と本作への応援を呼びかけた。

そして特別ゲストとして登場したのが、岡田中将の息子・岡田陽夫妻。「大変立派な映画を作って頂きまして、本当に感謝しております。60年前の出来事ですので、岡田の一族でも生きているのはこの夫婦と、映画に出てくる赤ん坊の姪っ子だけです」と映画の舞台が60年前の実話を基にしている出来事だと、改めて認識させてくれた。

最後には再び藤田まことが「この映画に出して頂いて、男としての責任の在り方、平和の重さなど色んなものを体験させて頂きました。ひとりでも多くの人に映画館にお越し頂き、映画館を満員にして頂けたらと思います」とお客さんへ最後のお願いで舞台挨拶を締めくくった。

 

『明日への遺言』

監督/小泉堯史

原作/大岡昇平

出演/藤田まこと ロバート・レッサー フレッド・マックイーン リチャード・ニール 富司純子 ほか

配給/アスミック・エース

東京裁判で東條英機らA級戦犯が裁かれていた時、横浜地方裁判所では、戦争犯罪行為の命令者・B級戦犯とその実行者・C級戦犯の裁判が行われていた。B級戦犯のひとり岡田資中将と部下19名は、米軍機の搭乗員を殺人した罪に問われていたが、裁判で岡田中将は全ての責任は命令を下した自分にあることを主張した。戦勝国のアメリカ相手にたったひとりで法戦を挑んだ岡田中将に下された判決とは…。

 

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2007年10月 4日 (木)

『クローズ ZERO』完成披露試写会“THE BLACK PREMIERE”

伝説的な漫画「クローズ」が遂に映画化!! その完成を祝して、926日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで黒々しく開催された『クローズ ZERO』完成披露試写会。クローズ=カラスにちなんでドレスコードが黒という異例な試写会に、マスコミ・関係者・スタッフはもちろんのこと、当日運よく会場入りが出来たファンのみなさんまできちんと黒い服で登場。異様な光景が広がる中、小栗旬、山田孝之をはじめとしたワルメン18人が黒い衣裳で舞台に!! 前代未聞の豪華で豪快な舞台挨拶の模様をご紹介!

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まず初めにマイクを握ったのは、『クローズ ZERO』のボス的存在、本作のプロデューサー山本叉一郎さん。「真っ黒ですね。すばらしいです」と真っ黒な会場を見渡しながら『クローズ ZERO』の映画化までに至った話を披露してくれた。「去年の5月頃から企画を始めて、僕の人生の中でも最短の時間で映画の製作をし、最良の作品が出来上がったと自負しております。面白い映画です。最後までゆっくりお楽しみ下さい」。舞台挨拶ひとり目から、さっそく作品への自信溢れるコメントが飛び出した。

次は原作である漫画「クローズ」の生みの親、髙橋ヒロシさん。「この不良達のおかげで、かっこいい『クローズ』が出来ました。みなさんゆっくり楽しんで行って下さい」。と原作にはないエピソードを描いた映画の出来に、満足そうな表情を浮かべていた。

続いて、ワルメン達を現場でまとめてあげた三池崇史監督が「今日はみなさんようこそお越し下さいました。凄いかっこいいので楽しんでいって下さい。今日は想い出の夜になりますよう願ってます」。と作品に合わせたように渋く語りかけたあとに、現在公開中の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の宣伝をしっかりお客さんにして笑いを誘っていた。

ここからはキャスト陣。最初はもちろん『クローズ ZERO』の主役であり、鈴蘭制覇を目指して転入してきた滝谷源治役・小栗旬さん。司会の方から紹介がかかるやいなや「はいどーも! おーいおまえら愛してるぜ!!」と、笑顔で挨拶をしたと思ったら、急にかしこまり「みなさんありがとうございます。本日は足下悪い中…あ、悪くない?(笑)こんなキャラですけど、映画の中ではちょっと違う感じでやってますから、楽しんで観てもらえればいいなと思っています」。と黄色い声援が飛び交う中、終始笑顔で挨拶を終えた。

キャスト陣の2番手は、源治に惚れこみ、自分の夢を託したチンピラヤクザ片桐拳役・やべきょうすけさん。こちらは小栗さんとはうって変わって真面目な表情で「本日は皆様、お忙しい中、『クローズZERO -THE BLACK PREMIERE-』にご来場いただき、誠にありがとうございます。わたくし、チンピラ役をやらせて頂きました、片桐拳ことやべきょうすけでございます。19731111日、大阪に生まれ…ん? 長い?」周りの共演者から「長い」とヤジが飛ぶと、やはり最後は笑顔で挨拶を終える。 

ワルメンの中に一際目立つ紅一点。美しきヴォーカリスト逢沢ルカ役を演じた黒木メイサさん。「ここにいるみなさんも本当に凄くかっこいいんですけど、スクリーンの中にいるみなさんは、今ここで見るより100倍かっこいいと思います(笑)」。と女性ならではの視点で挨拶すると、周りの男性達はニヤニヤと…。

続いては、鈴蘭一クールな切れ者、伊崎瞬役・高岡蒼甫さん。「本当にこの映画、小栗君はかっこいいし、山田孝之君もワイルドでかっこいい。やべさんも凄くクールでお茶目なところもあり、努君はゴリラで(笑)」。と言ったところで、ゴリラと言われた牧瀬隆史役の高橋努さんから「流れが違うよ!」と突っ込みが入るものの、最後は「これを暴力と見るか、アクションと見るか、見方によって全然違うものになると思うので、決して暴力ではないというところを見てほしいなと思います」。とクールな役柄に再び戻ったような挨拶でしめた。

ここからは芹沢軍団が続々と。まずは芹沢多摩雄の相棒で軍団のまとめ役、辰川時生役・桐谷健太さん。「本当に最高の作品に出逢えて、こういうところに立てて光栄です。今日は本当に楽しんで帰って下さい」。とこちらも役柄の合ったような正統派な挨拶。

次は芹沢軍団の策士と呼ばれ、1,2年時は芹沢のライバルでもあった男。戸梶勇次役・遠藤要さん。マイクを使って挨拶する予定がなかったのか、隣の桐谷さんからマイクを借りて「社長! 俺のこと見えてますか? まずは俺ここまで来ました。これからずっと見てて下さい」。とお世話になった方への突然の挨拶で会場をどよめかせた。後日談によると、この社長というのは芸能界に入る前からお世話になっていた方らしく、今日の舞台挨拶に招待したらしい。

この遠藤さんの言葉に触発されたのか、続いて挨拶した芹沢軍団の筒本将治役・上地雄輔さんが「社長! ……今日来てねえか」と遠藤さんの挨拶にかぶせ、会場を笑いに包んだ。

ここからのふたりは原作でも登場し、源治派でも芹沢派でもない役を演じた阪東秀人役・渡辺大さんと、通称リンダマンこと林田恵役の深水元基さん。原作に登場している人物という難しい役どころだったが「僕は僕なりの阪東秀人をやったと思うので、そういうところを楽しんでいただけたらいいと思います」。と渡辺さん。一方の深水さんは「リンダマン最強です。楽しんでいって下さい」。と役同様、短い言葉で挨拶してくれた。

遂に満を持して最後に登場したのが、鈴蘭制覇に最も近い男。“百獣の王”と呼ばれる芹沢軍団のリーダー。芹沢多摩雄役・山田孝之さん。「今回、凄い強い役をやらせてもらって…本当に強いんですが」。と始まり会場の笑いを誘ったあと、「凄い楽しい映画に出来たとみんなで胸を張って言えるので、是非みなさん楽しんでいっぱい宣伝して下さい」。と軍団のリーダーらしく作品の宣伝のお願いをしっかりお客さんにしていた。

全員の紹介・挨拶が終わり、最後に主演の小栗旬さんからこれからご覧になるみなさんへのメッセージ…という場面でちょっとしたハプニングが! 「見ての通り、こんな素敵なメンバーと、素敵な原作と、素敵な監督と、素敵なスタッフチームで作り上げた映画が、とうとうやっと今日ここで、はばたち、はばた…」とキメ台詞を噛んでしまい共演者や会場から笑いが起こる。お客さんからは「かわいい!!」という声援を受けながら「羽ばたきます」と言いなおし「本当にいい映画が作れたと思うので、みなさんどんどん色んな人に宣伝して、この映画が勢いつくようによろしくお願いします。ありがとうございました」。と今度は噛まずにしっかりと最後のメッセージをしめてくれた。

撮影現場の雰囲気や、この作品への自信が感じられる舞台挨拶。この作品がきっかけで、イケメンパラダイスならぬ、ワルメンパラダイスの時代がやって来るかもしれない!? と思わせるほど、かっこいい18人。しかし、それ以上にかっこよかったのが、スクリーンの中の18人。みなさんも今までの不良映画とはまったく迫力の違う『クローズ ZERO』を是非劇場の大スクリーンでご覧下さい!

『クローズ ZERO

監督/三池崇史

原作/髙橋ヒロシ

出演/小栗旬、やべきょうすけ、山田孝之 ほか

最強の不良が集まり、その中で日々覇権争いが繰り広げられている鈴蘭男子高校。そこへ3年生の転入生・滝谷源治(小栗旬)がやってきて、現在最も鈴蘭制覇に近い男・芹沢多摩雄(山田孝之)に宣戦布告する。芹沢率いる巨大な“芹沢軍団”に対抗するために、源治はチンピラヤクザの片桐拳(やべきょうすけ)の助けを借り、“源治・パーフェクト・制覇(GPS)”を結成。遂に鈴蘭制覇に向けての戦いが始まった!

1027日より全国東宝系公開

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2007年9月21日 (金)

心地良い映画をオススメします。

こんにちは、編集部(I)です。

いよいよ今週末公開になる『めがね』!

あの『かもめ食堂』のスタッフ&キャストと聞いた時から

気になって気になってしかたがなく、首をなが~~くして待っていた作品です。

さらに、今回はプラスアクトでも創刊号から連載をして頂いている

10月10日発売号でもかわいくてステキな作品を作って頂いた)

加瀬亮さんがキャストに加わるとのこと!

それぞれの作品で色んな顔を見せてくれる加瀬さんが

『めがね』の中ではどんな存在となっているのかも気になるところ。

もう待ちきれない私は、みなさんより一足先に拝見させて頂いちゃいました。

一言で感想を言うならば……私も、サクラさんの自転車の後ろに乗りたい!

、、、なんて。

とある南の島、海辺の小さな宿…

「ハマダ」にやって来る旅人・タエコ(小林聡美)。

「ハマダ」の主人・ユージ(光石研)。

「ハマダ」によくやって来る高校教師・ハルナ(市川実日子)。

「ハマダ」にタエコを追ってやって来る青年・ヨモギ(加瀬亮)。

「ハマダ」の先客・サクラ(もたいまさこ)。

そんな5人の男女の奇妙なふれあいを描いた物語。

澄んだ海、ブルーの空、白い砂浜、生茂る緑。

その中に流れ込むゆったりとした空気。

恋愛映画のようにドキドキさせるでもなく、

サスペンス映画のようにハラハラさせるでもなく、

自然な形でそこで過ごす、ありのままの日々。

ただ、そこには目に見えるもの以外にも、

湯船につかったときのような「ほっ」が織り込まれています。

そして、登場するたくさんのお料理。

何気なくそこにあるけれど、一つひとつに存在感があり温かみを感じます。

「梅はその日の難逃れ」

と言いながら朝ご飯に出されるユージお手製の梅干。

観ているこちらまでおでこにシワがよってきます。

「大切なのは焦らないこと」

と言いながら炊いた小豆の入ったサクラのかき氷。

シャリシャリ崩しているのを観るとひんやりとした感じが伝わってきます。

そのほかにも、こんがりとふちを焦がした目玉焼き、十字に切ったトースト、

ビール、バーベキューのお肉、みんなでほお張る大きなエビ…。

どれも美味しそうなのは、その見た目からでもあるけれど、

食べている人達が演技というものを越えて

そこにいて普通に(本当に)食事を楽しんでいるように感じさせるからです。

(ちなみに…、『かもめ食堂』でも、登場した料理の数々。

シナモンロール、おにぎり、しょうが焼き…などなど。

その一部は『かわいい映画のかわいいレシピ。2』(小社刊)で

レシピとして紹介しています。是非作ってみて下さい。)

主人公は旅人なので、ラストには寂しく終わってしまうのかとも思いましたが、

先がきちんとみえて、とても安心して余韻に浸れる映画でした。

力をぬいて観て下さい! と言うよりも 力がぬけてきます(良い意味で)。

仕事や家事などで、肩に力が入ってコリコリの方も、この映画を観て

一息ついてみるのもいいのではないでしょうか。

みなさん、是非、劇場に足を運んで『めがね』の独特の癒しを感じてみて下さい。

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『めがね』

監督・脚本:荻上直子
キャスト:小林聡美 市川実日子 加瀬亮 光石研 もたいまさこ
配給:日活 
9/22(土)~テアトルタイムズスクエアほか全国公開!

HP http://www.megane-movie.com/

Ⓒめがね商会

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